男は５４年間、眠れぬ夜を過ごしてきた。森の中の一軒家、人形をパートナーにタンゴを踊る。だが、その夜明け、ついに影が彼をとらえた…。ステファン・リンドマン３７歳、警察官。舌がんの宣告に動揺する彼が目にしたのは、新米のころ指導を受けた先輩が、無惨に殺されたという記事だった。ＣＷＡ賞受賞作『目くらましの道』に続く、スウェーデン推理小説の記念碑的作品ついに登場。

ヘニング・マンケル（Henning Georg Mankell、1948年2月3日 - ）は、スウェーデンの推理作家、児童文学作家。イースタッドの警官、クルト・ヴァランダー (Kurt Wallander) が活躍する警察小説シリーズで、スウェーデン及びイギリスでテレビドラマ化された。第5作目「目くらましの道」は、英国推理作家協会賞（CWA賞）の最優秀長編賞を受賞。創元推理文庫より柳沢由実子の翻訳で出版されている。