「ぼくが君を守る。だから手を離さないで」

頭に角の生えた生贄の少年。鋼鉄の檻で眠る囚われの少女。2人が運命を変えることを、「霧の城」は許さない。

構想3年。同名コンピュータゲームに触発されて、宮部みゆきがすべての情熱を注ぎ込んだ、渾身のエンタテインメント！

霧の城が呼んでいる。時は満ちた、生贄を捧げよと。

何十年かに1人生まれる、小さな角の生えた子。頭の角は、生贄であることの、まがうことなき「しるし」。13歳のある日、角は一夜にして伸び、水牛のように姿を現す。それこそが「生贄（ニエ）の刻（とき）」。なぜ霧の城は、角の生えた子を求めるのか。

宮部美幸(Miyabe Miyuki)

1960年出生於東京。1987年，〈吾家鄰人的犯罪〉獲《All讀物》推理小說新人獎；1989 年，《魔術的耳語》(獨步出版)獲日本推理懸疑小說大獎。1992年，《龍眠》(獨步出版)獲日本推理作家協會獎，並以《本所深川詭怪傳說》獲吉川英治文學新人獎；1993年，《火車》獲山本周五郎獎；1997年，《蒲生邸事件》(獨步出版)獲日本SF大獎；1999年，《理由》獲直木獎。近期作品有《模倣犯》、《R.P.G.》。